ワンダフル・クリスマスタイム “Wonderful Christmastime” Paul McCARTNEY

Gospel in Rock

Wonderful Christmastime

今年70歳になる婚約中?のポールの曲であるが、やはり時期はずれ(2012年4月)なので10年前に書いた記事をほぼそのまま引用します。

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「おおきに、ありがとう。さよなら」9年ぶりに来日し東京・大阪で計5回の公演をおこなったポール・マッカートニーがJAL421便で帰国する前に日本に残したメッセージだ。今年60歳、日本流にいえば還暦を迎えたポールであるがコンサートでのパフォーマンスは老いを全く感じさせない素晴らしいものだった。オーディエンスはポールの歌うビートルズナンバーの数々に自分の青春時代を投影して涙するものが多かったと聞く。来日する前は「最後の日本公演」などという噂がまことしやかに伝えられたがそんな声はすぐに一蹴された。まだまだ後30年は現役でやってくれるだろう。

コンサート会場でポールと一緒に「ヘイ・ジュード」を合唱した人たちにはジェラシーあるのみ・・・・・。 Gospel in Rock クリスマスソング特集第3弾は、このポールがビートルズ時代を通じても初めて歌ったクリスマスソング「ワンダフル・クリスマス・タイム」である。

ポールの宗教観については当ページのLet It Be で少し述べたが、ジョン・レノンやジョージ・ハリスンほど思想的な曲は作っていない。クリスマスのとらえ方についても特に神を意識するようなことはなく、普通の英国国民が持っているのと同じ感情だと思われる。ビートルズのクリスマスソングといえばジョン・レノンのハッピー・クリスマスが有名であるがポールは、ハッピー・クリスマスとは全く異なった切り口でクリスマス・ソングを作った。ハッピー・クリスマスには「戦争は終わった」という皮肉なメッセージが込めらているが、このワンダフル・クリスマス・タイムには強いメッセージ性は窺えない。さらにジョンの方は、フィル・スペクターを起用し後半にかけて大勢のコーラスを登場させ盛り上げているが、ワンダフル・クリスマス・タイムはポールの自作自演ですべての楽器を自分1人で最後まで演奏している。この違いは逆にジョンを意識したためと考えられないだろうか。最初に発表されたのは1979年11月。英国では6位まで上がるヒットとなったが、アメリカではチャートインはしなかった。曲調はポールにしては珍しいテクノポップ。ミニムーグのイントロで始まり、機械的に曲は続く。この手の曲は無機質で単調になりがちなのだがそこはポール。あくまでポップでハートウオームな曲に仕上がっている。バカ騒ぎするクリスマスもいいがたまには「Simply having wonderful Christmastime」もいいのでは。


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