ラスト・クリスマス “Last Christmas” Wham!

Gospel in Rock

Last Christmas

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これも10年前に書いたもの。
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とうとう12月になってしまった。12月1日からはアドベント(待降節)となり本来の意味でクリスマスシーズンの到来だ。欧米ではクリスマス商戦のスタートはこのアドベントが始まる前日の土曜日からということになっているようで、ウオールマートはこの商戦の初日に過去最高の売上を記録したとか。

ところで、クリスマスは何故、12月25日なのだろう。実は一般的にいわれている「イエスが生まれた日、誕生日が12月25日だから」というのは正しくない。というよりイエスが生まれた日が12月25日ということは聖書のどこにも書かれていない。イエスの誕生についての記述があるルカによる福音書2章8節では「 その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。」とある。12月の寒い時期に野宿をすることはできないのでイエスの誕生は「夏」というのが有力のようだ。それでは、なぜ12月25日がキリスト(救世主)のミサ、クリスマスに選ばれたのだろう。手持ちの資料としていのちのことば社の新キリスト教事典から一部引用させて頂くと、一つはペルシャに起源を有するミトラ教の影響を受けていたローマがミトラ教の太陽神崇拝からくる「太陽の復帰を画する日」としての冬至(12月25日)の祭りを祝っていたこの日を「太陽の誕生日」とみなしていて、この異教徒の習慣を「真(義)の太陽」の誕生としてイエスの降誕に結びつけたという説と12月17日から収穫祭として祝われた古代ローマの農業神サトゥルヌスの祭典サトゥルナリアからきたという説がある。 いずれにしても12月25日は異教の習慣に影響されて制定された可能性が高く、誕生日として祝うことには問題がありそうであるが、降誕の日がいつであるかはあまり問題でなく救い主イエス・キリストの降誕こそ全人類に対する全能の神からの最高の贈り物であることを世に明かすいい機会にしたい。

薀蓄はこのくらいにして、今回取り上げる曲はクリスマスソングの定番中の定番ワムのラスト・クリスマス。この曲ともう一つの日本の定番山下達郎のクリスマス・イヴのどちらも失恋の歌であるのが面白い。ラスト・クリスマスがヒットしたのは1984年のクリスマス。以来毎年のようにクリスマスの時期が近づくとヒットしている。驚くことにシングルCDとしての再発売も数回されている。先日NHKの何かの番組でも特集されていたが80年代の洋楽ブームだそうだ。ブームの要因はいろいろあるのだろうが、この曲のように美しいメロディーを持った曲が見直されているのは個人的にも喜ばしいことである。これだけ毎年のように聞いていても聞くたびに新たな感動が生まれる曲は少ない。最初にヒットした時は、記憶をたどると社会人のディスコブームで毎日のようにディスコに通っていたような気がする。銀座に大型のディスコができたのもこの頃である。ワムの曲はいわゆるディスコミュージックではないが、チークタイムになるとケアレス・ウイスパーは必需品であった。ワムは2人組みではあったが、実質はジョージ・マイケルのソロ。ワムとして3枚のオリジナルアルバムを残して本当のソロになった後もジョージ・マイケルはヒットを続けたが私にとってはワムの記憶しか残っていない。

さて、曲についての説明は必要ないと思うが、「ラスト」を多くの人が「最後」と誤解されているようなのでここだけ指摘しておく。このラスト・クリスマスのヒットの後、日本ではワムとしてのヒットがなかったこともあり誤解が多いのであろうが、この曲の「ラスト」は「去年」の意味である。「去年のクリスマス、僕は君に心を捧げたのに次の日君に捨てられてしまった。今年は泣くのはごめんだから、だれか特別な人にあげることにするよ・・・・・」詩は現在では死語に近い表現だが「女々しい」というのがピッタリくる。クリスマスの曲としてはあまりハッピーとはいえないが思い出に浸るには最高の曲。

(2004.10.11追加)
2004年 10月に放映されたドラマ『ラスト・クリスマス』(フジテレビ系)のオープニングタイトル曲としてこの曲を主演の織田裕二が歌った。プロデュースを手がけたのは、稀代のミリオンメーカー、アヴリル・ラヴィーンのプロデュースなどでも知られる、あのブッチ・ウォーカー。クレジットは織田裕二withブッチ・ウォーカーとなっている。

(2016.12.26追加)
悲しい追加です。2016年12月25日 ジョージ・マイケルが亡くなりました。53歳。クリスマスの日に亡くなったのは彼からのメッセージでしょうか?


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