アヴェ・マリア “Ave Maria” Shogo Hamada

Gospel in Rock

Ave Maria

これも、10年ほど前に書いたもの^_^;

ー—————–

クリスマスもいよいよ佳境に近づきつつある。恋人たちにとって1番盛り上がる24日のクリスマスイヴ。商売的にはちょっと引っ張って25日までがクリスマスというところだろうか。デパートなどはクリスマスが終わると急いで年末の特売、新年のセールスの準備を始める。クリスマスの過ごし方は「♪2人きりのクリスマスイヴ」「みんなでワイワイバカ騒ぎ」「家に人を呼んだり、家族でおいしいものを食べる」「各種のイベント、コンサート、ディナーショーに行く」などいろいろであろうがクリスマス本来の「キリストの降誕」を祝うというキリスト教の姿はそこにはない。宗教儀式の一つだということを理解している人も少ないであろう。それでは、クリスマス本来の意味を知っているクリスチャンはどのようにクリスマスを過ごすのだろう。もちろんクリスチャンだからといって先にあげた例のような娯楽的な行動を全くしないわけではない。クリスマスパーティーもするし、特別に出かけたりもする。クリスチャンでない人と大きく異なるのは教会に行って礼拝をすることだろう。教会でのクリスマスのイヴェントはいくつかあるがやはり25日直前のイヴェントがピークである。ちなみに25日直前の日曜日は、クリスマス礼拝として普段の礼拝に加えてハンドベルの演奏があったり、教会によってはプロのシンガーを招いてミニコンサート的なことをする。

それが終わって24日のクリスマスイヴの夜はクリスチャンにとっても最も賑やかな特別な礼拝がある。礼拝なので日曜日ごとに行なわれる礼拝と同じ様に牧師によるメッセージはあるがそれよりもクリスマスキャロル、賛美歌を教会に来た会衆全員が参加して歌ったり、キャンドルサービスがあったり、ページェントと呼ばれる劇があったり、お祝いムード一色である。最も多くの人が教会に集う日でもあり1年で1番楽しい教会での時間を過ごす。東京板橋区にある常盤台バプテスト教会ではその日は400人以上が集まる。別にクリスマスイヴに限ったことではないのだが、キリスト教会は一般的に思われているよりも敷居は低い。イヴの夜の礼拝も普段と同じ様にもちろん無料で入場できる。教会でのクリスマスを経験したことがない人は、行かれてみたらいかがであろう。近くの教会では殆どの教会でイヴの夜にこのようなイヴェントがあるはずであり、誰でも歓迎してくれる。特に用意するものはいらない。行きさえすればよいのだ。厳かな雰囲気の中にも喜びに満ちた時間が与えられるはずだ。

さて、今回紹介する曲はGospel in Rock 初めての日本人アーティストの登場である。曲はアヴェ・マリア。 アヴェ・マリア というと、いろいろな人が作っているが代表的なのはバッハ=グノーのものとこのハマショーが歌うシューベルトのものだろう。多くのアーティストが歌っているなかでなぜ、ハマショーなのか疑問をお持ちの方も多いと思うが理由は単純である。日本で1番ヒットしたアヴェ・マリアだからである。今から20年前の92年に何気なくカウントダウンTVを見ていたら突然アヴェマリアが聞こえてきた。歌われている言葉は日本語でない。BGMとしてかかったのだと思ったら、なんとランクインしている曲だという。浜田省吾が歌っていると聞いてさらに驚いたのだが、それよりもアレンジを最小に抑えて、歌詞もラテン語のままのシューベルトのアヴェ・マリアがキリスト教国とはとてもいえない日本でTop10に入るヒットとなったのは、感動だった。今年、平井堅が歌う「大きな古時計」がNo.1ヒットとなったが、それよりも凄いことだと思う。後でわかったのだが「生涯に1曲でいいから、こんな名曲をかけたらいいな」と思って歌った曲はエイズ治療・研究の為に寄付されるチャリティーシングルだった。印税収益の3500万円全額が寄付されたそうである。歌詞をご紹介しておこう。

Ave Maria

Ave Maria gratia plena
Ave Dominus tecum,
Benedicta tu in mulieribus
Et benedictus fructus
Ventris tui,Jesus.
Ave Maria

Sancta Maria Mater Die
Ora pro nobis peccatoribus,
Ora pro nobis nunc
Et in hora mortis nostrae,
Ave Maria, Amen!

シューベルトのAve Maria として一般に知られているのはこの歌詞でなくスコットランドの詩人ウォルター・スコットの『湖上の美人』を独語訳したものである。こちらはカトリックの教会で聖母マリアに対する祈祷のうちで最も代表的なものであり、「天使祝詞」といわれているものである。日本語の「天使祝詞」は次の通り。

めでたし 聖寵(せいちょう)充ち満てるマリア、
主(しゅ)御身(おんみ)とともにまします。
御身は女のうちにて祝せられ、
ご胎内の御子(おんこ)イエズスも祝せられたもう。

天主の御母(おんはは)聖マリア、
罪人(つみびと)なるわれらのために、
今も臨終のときも祈り給え。
アーメン

前半は新約聖書のルカ福音書1章28節「天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」(新共同訳)」からで後半は中世に創作されたものだそうだ。

イエスが処女マリアの胎内に聖霊によって宿って天使によって祝福が与えられた歌であり後半は、祈りとなっている。

尚、プロテスタントの教会では普通マリアを特別に聖人として扱ってはいないので、アヴェ・マリアを賛美歌として歌うことは少ない。マリア信仰についての説明が必要かとも思うが詳しくもないし、簡単には説明できないので省略する。プロテスタント、カソリックの違いについてはそのうちに触れたいと思う。

最後にバッハ=グノーのものも多くのポップアーティストが歌っているが、カーペンターズのクリスマスアルバムでカレンが歌っている アヴェ・マリア が私の知っているなかでは最高である。こちらも機会があれば聞かれるとよいだろう。


« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA